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秋らしくなってきて、少し肌寒くなってきましたね。


写真は特に意味なしです。可愛いです。

早速ですが、私は化粧品の研究開発をしてきた経緯で、たまに化粧品における色々な講演等の依頼が受けます。少し前ですが、大阪と東京で、講演的な仕事がありました。講演内容は伏せさて頂きますが、その講演の最後で、お客様からご質問がありました。
「ミネラルファンデーションとは何ですか?お肌に良いですか?」
「BBクリームはお肌に悪いですか?」
この日の講演内容とは違う趣旨のご質問でしたが、他のお客様も気になっている雰囲気でした。
私自身、ファンデーション系の知識は少ないですし、製造に携わった経験もありません(笑)。よって詳しい事は言えないのですが、個人的な主観を、ここでも書かせて頂きます。

まず「ミネラルファンデーション」というのは、白色顔料(無機顔料)である「酸化チタン」や、様々な色味を出せる着色顔料「酸化鉄」等の『鉱物』のみで作られているものだと思います。ミネラル=鉱物という解釈ですね。さらに言うと、水分や油分、その他の液状成分を一切含まない「粉」のみで出来た製品です。ここでいう所の鉱物とは「顔料」です。だと思います(笑)。
鉱物と言えば、赤ちゃんのベビーパウダーは「タルク(滑石)」なので鉱物ですね。そして「鉱物」は石油由来です。
病院で出される「軟膏(ワセリン)」も石油由来ですし、ベビーオイルとして販売されているJ&Jの製品も、ミネラルオイル(鉱物油)100%の商品がありますね。

よく化粧品のカタログ等に、「鉱物油フリー」と書かれています。
「石油系原料は一切使用していません!」とか。

確かにオーガニック100%の製品に石油系の界面活性剤や鉱物油が含まれていると、「ん?」となりますね。テーマ性に反する為です。但し「石油系の成分は、お肌に良くないです!」、「鉱物油はお肌に悪い!」等が書かれていても「ん?」と個人的にはなります。

では病院の皮膚科の先生は、何故に鉱物油であるワセリンを出すのでしょうか?
天然植物由来のシアバター等は出さないですよね?
生まれて間もない赤ちゃんのデリケートな部分に、何故に鉱物であるタルクで作られた粉をポンポンするのでしょうか?
前にも書きましたが、天然成分が全て安全という解釈はあり得ません。むしろ、石油由来や合成で作られた成分の方が、安全で品質が安定しているケースも多々あります。特にミネラルオイルやワセリンは、そういった鉱物油の中でも、昔とは違い技術の進歩により、精製を重ねた安全性の非常に高い成分なのです。タルクもそうです。機能性と刺激性の低さからベビーパウダーにも使用されるのです。但し逆も言えますね。石油由来や鉱物油が、最も安全で効果的というのも可笑しな解釈で、天然成分の方が安全で効果的な場合もあります。

話が逸れましたが「ミネラルファンデーション」は、安全性の高い鉱物だけで構成された製品ですが、「BBクリーム」はどうでしょうか?

通常、リキッド(液状)ファンデーションは、密着度をUPさせたり、使用感を向上させる為に、シリコーンや油脂類、ポリマー類を配合します。
BBクリームの処方も同様に、水、シリコーン類(シクロペンタシロキサン等)や油脂類(鉱物油や植物油)、紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等)や紫外線反射剤(酸化チタンや酸化亜鉛)、顔料(酸化鉄等)から構成されており、さらにスキンケア成分(ヒアルロン酸やコラーゲン等)と言った感じですね。当然ですが、水を含む為に防腐剤、シリコーンや油脂類が配合されているので、酸化防止剤なんかも含みます。
酸化チタンや酸化亜鉛は、白色顔料であると同時に、紫外線反射剤でもあります。色々な種類の酸化チタン、酸化亜鉛が化粧品でも使われます。
SPFやPA値の高いBBクリームは、これらの紫外線反射剤や吸収剤が、たくさん配合されています。但し、数値は上がりますが、一般的には使用感が悪くなります。高SPFなのに、使用感が良い(みずみずしい、べとつかない)、刺激性や特有の嫌な匂いも無い!という製品を、たまに大手メーカーで見かけます。あれは凄いです。さすが大手の研究チームです(^O^)/

話がまた逸れましたが、こういった配合されている成分特性から、BBクリームは、割と自由度の高い製品です。カバー力のあるファンデーション効果、紫外線防御効果、使用感においても色々と処方設計できます。ファンデーションの色味においては、顔料の組み合わせ(種類や比率等)によりますね。
で、結論ですが、それぞれ良い点と悪い点があります。肌に良いか、悪いかでいうと、ミネラルファンデーションの方が、肌への直接的な刺激は低いと思います。人にもよりますが。
ミネラルファンデーションは、処方的に水やシリコーン、ポリマー類を含みませんので、クレンジングも楽だと思います。簡単に石鹸等でも落とせるイメージです。よってクレンジングが楽ですし、洗浄力の強いクレンジング製品による肌への刺激も少ないですね。成分的に安全性の高い鉱物のみで作られているので、肌への刺激性は少ないのです。防腐剤も含まれていませんし、油脂類も含まれていないので、油脂自体の酸化もしません。逆にマイナス点は、カバー力が乏しいです。取れやすいという事です。処方的に密着度を高める成分が配合されていないので、汗や皮脂に弱く長持ちしません。粉っぽい使用感も気になる人がいるかもしれません。中には機能性の高い製品もあるかもしれませんが。
ここで注意点ですが、この「ミネラル」という名称を販売名に使用しながら、通常のシリコーンや油脂類、水等を配合し、密着度を出している製品も色々と出ていると思いますので注意が必要です。こういった製品の場合、クレンジングも中々落ちないかもです。

BBクリームは、処方上、スキンケア成分を色々と配合する事が可能です。よってBBクリームでありながら、流行のエイジングケア成分を配合したり等、色々な美容成分が配合可能です。
粉だけで構成されるミネラルファンデーションでは、水溶性、液状の成分は配合できませんので成分を選びます。前述しましたが、BBクリームは、水を含むので、防腐剤が配合されていますし、シリコーンや油脂類を含むということは、多かれ少なかれ、クリームは酸化してきます。カバー力があり、落ちにくいという事は、クレンジングもしっかり行う必要があります。洗浄力の高いクレンジング製品を使う事によって、肌への負担や刺激も少なからずあります。不十分なクレンジングにより、ファンデーションが肌上に残存することもあります。これも肌トラブルに繋がる事がありますので、丁寧かつ確実に落とす必要がありますね。

なので、時と場合によって、使い分ける事がベストですかね。私が女性なら、講演中にはカバー力があるタイプを使用しますし(笑)。ほんとにナチュラル志向の女性は、ファンデーション自体、付けない方もいるでしょう。付けない方が良いか、悪いかというと、難しい所だと思います。当然、お肌への負担だけを考えると、何も塗らない事がベストです。
ただし、現代社会というか自然界には、それでは防ぎようのない外敵も存在します。たとえば、シワ、シミ、黒ずみの原因になる紫外線、乾燥等の原因になるクーラーや排気ガス、タバコの煙など。これらから、ファンデーション等は守ってくれます。何より、綺麗になりたいし、メイクを楽しみたいですよね(*^^*) なので価値観はそれぞれです。
大事なのは、様々な情報を知っておく事は意味があると思いますが、自分にあったものを流行や情報に左右されず、見つけてほしいです。

一人でも多くの方に、満足して愛用して頂ける、安全性の高い化粧品を弊社も開発していきたいですね(*´▽`*)
正直、私は、ファンデーションに全く詳しくないので、何を長々と語っているねん!という感じが否めない為、ここらで終了させて頂きます(笑)。

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